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sekimoto

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昨日は大学2年生前期の住宅課題の全体講評会がありました.
日大は学生数が多い(1学年約300名)ため,奇数と偶数で曜日を分け,それをさらに7ユニットに分けて設計指導を行なってゆきます.全体講評会では各ユニット2~3名ずつ代表者を選出し,約20名前後の学生が発表し,主に他クラスの先生方からの講評をもらいます.



発表では緊張のためうまく説明にならない学生から,開き直って堂に入る学生までさまざま.それに対して先生方からは情け容赦ない批評が浴びせられる,ということはほとんどなく,もちろんプロの目から見たら言いたいことはいろいろありつつも,学生なりに一生懸命考えたことについて,先生方も一生懸命理解しようという空気感があるような気がします.実際他の先生方からのコメントには愛情が感じられて,皆さん優しいなあと思う場面や,スルドイなあとうならせられる場面も多々あり,私も一講師としてとても勉強になります.

個人的には,敷地に覆い被さるように生える桜を逃げながら建てたこの案とか.

全体構成が明快で,ダイナミックな構造を持つこの案とか.

公園側と積極的につながるために,1階をすべてピロティにしたこの案とか.

吹抜けを中心に,らせん状に空間が発展してゆくこの案とか.

などが見ていた中でも発想が斬新で,また学生らしい爽やかさもあり好感を持ちました.
あくまで2年生の演習課題.先日の「コンセプト教育」の話もありましたが,現時点では住みやすいとかそうでないとか,それはひとまず置いておいて,瑞々しい感性をそのまま伸ばしてあげたいと強く感じます.


さてそのあとは別室に移り,優秀作品集に掲載するための作品を選出します.全体案の中から講師陣が投票するのですが,この票に学生たちの命運がかかります.う~ん,重い・・・.

そこからは学生の前で公開審査がはじまります.票が1票でも入った案をすべて並べて学生の前で再投票を行い,最終的にようやく2作品が選出されました.ちなみに選ばれたのは前出の4作品のうち,前半の2作品です.この作品は優秀作品集に掲載されると共に,9月に開催されるゲストクリティークを招いてのスーパージュリーへも出場することになります.

まずは2年生前期最初の”お祭り”が終わって,来週からは第二課題がはじまります.この一部始終を見ながら,選出されずに悔しい思いをしていた学生も多いはず.後半戦に是非リベンジを誓ってもらいたいと思います.