今日出てきた工務店の見積書の明細に見慣れない項目が。

「スムーズな打合せによる現場効率UP」
そして金額として△20万円もの金額が減額されている。

なんですかこれ?

「これまでたくさんの設計事務所と仕事をしてきましたが、ここまでしっかり図面を描く事務所はありません。これなら現場に入ってもトラブルは少ないだろうし、効率も上がりますので、敬意を表して減額させてもらいました」

これまで初めての工務店とお付き合いするとき、我々の図面に対して前段のようなことを言われることは良くある。でも減額までしてくれたのは初めてでびっくりした。しかも著名な設計事務所とも数多く仕事をしている優良工務店さんである。

建築家の間で、まことしやかに言われる格言に、「図面はあまり描くな」というのがある。その心は「描きすぎると高くなるから」。

しかしそういう事務所に限って、現場に入った途端に設計変更を頻発し、不用意な追加工事を招いたり、現場を混乱に陥れることが多いと良く聞く。要は詰め切れていないのだ。

詰め将棋をするのは設計者の役割だと思う。だから最後の一手までを詰め切った棋譜を描き上げたい。図面を描ききったら安くなった、というのは我々としては本当に嬉しいし救いになる。

こういう工務店には敬意を表して特命にしたいと思う。


一昨日ですが、ベルックス&オスモエーデルさん主催による伊礼さん、野池さんとのクロスセッション@東京場所が無事終了しました。
http://www.riotadesign.com/blog/180113.html

場所は六本木ヒルズの49階。ヒルズってどこから入るのか?というところから迷いまくりです。会場から眺める景色はこんな感じ。まあ、こんなところでセミナーやるのは最初で最後でしょう。


ということで、あ~終わった~!!

このコーディネーターの仕事をお引受けしてからの4ヶ月くらい、ずっと憂鬱でした。野池さん怖そうだし。温熱とか苦手だし?

偏差値40のビリギャル建築家、頑張りましたよ。この数ヶ月で読破した温熱系書籍は数知れず。お陰でそれなりにスキルアップした気がします。

でもセミナーは、めちゃくちゃ面白かったです!伊礼さんも、野池さんもいいお話でした。

また来場者の感想として、聞きたいことを全部聞いてくれた!と何人もの方に言われたことは、救いになりました。(ヨカッタ!)

そして気になる伊礼さん野池さんの私のご評価は、「プロの司会者!」

あのご存じないかもしれませんが、一応設計もやってます…汗。次は来月に大阪場所があります。野池さんのホームゲーム!伊礼さんと関西弁を仕込んで?乗り込みます。

お笑いの本場、関西でも我々の掛け合い漫才をどうかお楽しみに!
(注:セミナーはとってもまじめなセミナーです)



DECO 家族構成:ご夫婦(30代)+長女(幼児)
http://www.riotadesign.com/works/17_deco/#wttl

[はじめに]

家づくり中には交わせない建て主さんの本音を深く聞いてみたいという思いと、それを広く共有したいという気持ちから、建て主さんとの対話を記録してみることにしました。今後続くかどうかはわかりません。今回はまずは実験的なものだと思ってください。

趣旨はなにもリオタデザインを持ち上げる記事を載せようということではありません。家づくりを設計者目線で語ると、どうしてもキレイゴトばかりになってしまうような気がします。実際に建てられた方のお話をお聞きして、そこにどんな葛藤や苦労、楽しさがあったのか、これから家を建てようという建て主さんにも参考にして頂けたらと思っています。

Q1. リオタデザインをどのような経緯で知りましたか?

渡辺篤史さんの「建もの探訪」でリオタデザインが設計した住宅「FP」のOAを見て知りました。建もの探訪は当時から毎週欠かさず録画していて、気になった住宅があると最後のエンドロールに出てくる設計事務所をいつもチェックしていました。

いいなと思っても事務所が遠方だったり、なかなか条件が合わなかったのですが、FPを見て気に入り、調べたら事務所が自宅のすぐ近くだったこともあり、それが直接のきっかけになりました。

Q2.設計事務所と家づくりをしようと思ったのはなぜですか?

当初奥さんは設計事務所に頼むことに消極的でした。建築家の家というのは、会社の社長さんとかお金持ちが頼むものであって、自分たちのような普通の家族の家づくりには縁のないものだと思っていましたので。

それでも(ご主人は)建築家が設計した住宅に住むことが夢だったこともあり、奥さんと相談して一度リオタデザインに相談に行くことにしました。奥さんとしては、自分たちの予算では絶対に断られるだろうと思っていたので、会ってはっきりと断られれば(ご主人も)諦めるだろうとも思っていたようです。

どうして設計事務所に頼みたかったかというと、格好良い家に住みたかったという気持ちもありましたが、自分たちの「味方」が欲しかったという思いが強かったように思います。

ハウスメーカーさんなどに頼むと「自分たち VS 業者さん」になってしまうので、その中間に入って自分たちの味方をしてくれる人が欲しかった。ある意味、弁護士さんのような人が欲しかったのだと思います。

Q3.リオタデザインに決めた理由は何ですか?

関本さんにメールをすると、すぐに返事をくれて安心しました。たまたま忙しい時期だったようで、面談時期が約1ヶ月後くらいになったのですが、自分たちも急いでいたわけではないのでそれは問題ありませんでした。

きっと断られるだろうと思っていたのですが、おもいのほか前向きな言葉が聞けたので、希望を持つことができました。

それとホームページがわかりやすかったことも大きかったです。コンテンツもそうですが、ちゃんと設計料も明記されていたのでイメージがしやすかったです。ほかの設計事務所は、設計料についても「ご相談ください」など曖昧に書かれているところも多かったので。

それとなんといっても更新頻度が高く、最新の仕事まですべて写真がアップされているので、検討もしやすく安心感がありました。ほかの設計事務所は数年前に竣工した”代表作”しか載せていないところも多く、それ以外の住宅はどうなんだろう?と勘ぐってしまうところもありました。

Q4.依頼前と依頼後で、印象が変わったことはありましたか?

最初リオタデザインのサイトを見たときの印象は、この人は「デキる人」なんだろうということ笑。”完璧主義者”のようにも感じました。それゆえに、会う前は関本さんは「怖い人かもしれない」と緊張していました。

一方でブログ記事などを読むと、とてもユーモアもあり、親近感も感じていました。毎日の通勤ではブログのバックナンバーをかなり過去まで遡って読んでいました。

実際に会ったら印象はかなり変わりました。ブログの印象そのままだと思います。ただ完璧主義なところはあるし、打ち合わせ中に隣の担当スタッフに図面のダメ出しをする瞬間もあって、そんな時は「こわっ!」と思ったこともありました笑。

Q5.リオタデザインのほかに検討した事務所はありましたか?

当初は他の建築家さんを検討していた時期もありました。ただ、作風の好みが夫婦で分かれたことと、ホームページが少しわかりにくくて、更新頻度が少なく掴みどころがなかったことなどがネックになっていました。

ただ、(ご主人が)建築家に頼む以外の選択肢を考えなかったこともあり、ハウスメーカーのショールームなどには一切行きませんでした。

Q6.家づくりのプロセスはどうでしたか?

リオタデザインとの打合せは月に一度程度の頻度だったのですが、毎回とても楽しく、次の打合せが待ちきれない!というのが目下の悩みでした笑。

ハウスメーカーさんで建てた知人は、打合せがほぼ毎週のようにあり、膨大なサンプル帳から壁紙などを選ばなくてはならず大変!と言っていましたが、リオタデザインは「壁紙はこれを張ります」と選択肢は一つでした笑。厳選されたものだけを提案してくれたので、その点ではとても楽だったと思います。

ただ打合せは楽しみではありましたが、ハウスメーカーさんのようにあの濃密な打合せが毎週あったらと思うと、それはそれでしんどかったと思います。月一くらいの頻度は、我々にはやはりちょうど良かったかもしれません。

一方で関本さんとのメールのやりとりでは、自分はメールが得意ではないので文面を考えるのが毎回大変でした。関本さんはいつも返信が早いので、それはとても助かったのですが、自分も早く返さなくちゃ!とプレッシャーになっていました。

唯一気持ちが大きく落ち込んだのは、見積もりが出てきて自分たちの支払い能力を大きく超える金額が出てきてしまったときです。その時ばかりは家が建たないと思いましたし、自分たちのような一般の人が建築家に頼んだのはやっぱり間違いだったんじゃないかという思いが頭をよぎりました。

(※結果的には、弊社が別の工務店での見積もりの仕切り直しを提案し、結果としてその別の工務店による見積もりと調整によって、ようやく着工することができました)

Q7.リオタデザインに改善してもらいたい点について

先の予算超過では、ハウスメーカーで建てた知人からは「予算を言ってあるのに、どうして予算オーバーするの?」と素朴な疑問を投げかけられました。

確かに設計と施工が一緒になっているハウスメーカーや工務店の場合は、最初のプラン提案時に見積書まで付いてきて、その金額と設計両方を見て契約できますから、高い業者とは契約をしないということはできますよね。

ただ設計事務所の場合は、設計する人が建てるわけではないので、すべて設計を終えてみないと見積もりが取れず、そういう意味では不安はあるかもしれません。我々はそれは最初から理解していたことだったので、それは仕方がないとは思っていますが。

また、ホームページには設計料は明記されていましたが、工事費がどのくらいかかるかはわからず、その点は不安でした。(※弊社設計の場合、工事費で坪単価@90~95万(税別)の価格帯が多いです。もちろん、それ以上もそれ以下もあります)

あと思ったのは、毎週現場に行かれていたと思いますが、問題があったときだけでなく、何もなかったときも簡単な報告をメールで入れてもらえると、状況が理解できてもっと良かったと思います。我々も正直毎週のようには現場に行けませんし、行っても素人には何が起こっているのか理解ができなかったので。

Q8.リオタデザインの良かったところは何ですか?

とにかくいつもレスポンスが早かったこと。そして質問に対して、その都度いろいろ調べて丁寧に回答してくれたことはとても安心感がありました。

建て主というのは、ほかにもたくさん仕事を抱えているであろう設計事務所に対して、自分たちの家はもしかしたら、ないがしろ(後回し)にされているんじゃないかという懸念を持つものだと思います。そこを丁寧に対応してもらえたことは、そうではないと思うことができて満足度につながっている気がします。

担当スタッフの砂庭さんも、当時入社1年目とは思えないくらい打ち合わせの席でもテキパキしていて驚きました。関本さんの教育もあるでしょうが、リオタデザインのスタッフさんは皆さんとても気持ちの良い方たちばかりで、こういう人材が集まっているというのは関本さんの恵まれているところだとも思います。

[お話を聞いて] ~関本から~

いつも穏やかなUさんご夫婦。自分たちのような普通の会社員が建築家に頼むなんて、という迷いがあったというくだりは、まさに世の中の、建築家に頼みたいけど頼めないという人たちの意見を代表しているように思いました。それでも、それを乗り越えて事務所に足を運んでくださったその”勇気”には、心より感謝申し上げます。

それにしても、「建もの探訪」を見ていなかったら我々の事務所を知ることはなかったというUさん。テレビの影響力をあらためて感じました。建築家をどう探せば良いかわからなかったというUさんですが、検索サイトやポータル系サイトなど、いまどき建築家を探す方法なんていくらでもあるのでは?と思ってしまうのは、それを知っている設計事務所側の人間が思うことなのかもしれません。

建て主さん側のホンネをたくさん知ることができて、とても参考になりました。また久しぶりの語らいの時間もとても楽しかったです!お話をお聞かせくださり、どうもありがとうございました。

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先週末、昨年竣工のTOPWATER(I邸)の1年点検がありました。

住宅も1年経つといろいろあるものです。住宅は竣工したときは建て主さんと手を取り竣工を喜び合いますが、本当の評価が下されるのは実際に1年間住まわれた”この時”とも言えるかもしれません。

大丈夫だろうという期待半分、もしかしたら予期せぬ問題が発生しているんじゃないかという不安半分。さて今回は…?


お風呂に張ったレッドシダーがアクを流して、その下の白いタイルに染みを作っているという件をご指摘頂きました。

ですが、こちらは既に以前ご報告頂いていた内容でしたので、工務店さんとあらためて対応方法の確認をさせて頂きました。こちらは薬剤で問題なく落とせそうです。

それ以外は「全く問題なし!」とのこと。ほっと胸をなで下ろしました。

実際高い吹き抜けもあって、冬の寒さとか大丈夫だったかな?と思っていたのですが、とっても温かいそうで、私も滞在中ほとんど寒さを感じることはありませんでした。随所の設えも大変便利に活用下さっているとのことで、こちらも大変嬉しかったです。

あと何が嬉しかったって、


書斎に私の本が2冊も笑

一冊は献本で差し上げたのですが、それ以外にも自分のお金でもう一冊買って下さったそうです。曰く、保存用と閲覧用なのだとか。

そしてシャツも、


水玉シャツ!

最初に玄関からにゅっと顔を出したときに、水玉シャツを着ていたので思わずツッコんでしまいました。なんとこの日のために用意して下さったのだとか。(業界では私は水玉シャツ好きで知られています)


またこの建て主のIさん、毎日お風呂からあがるたびに壁のレッドシダーを上から下まで全部拭き上げるんだそうです。(シンジラレナイ…)

うちの設計する浴室では木製建具を使うので、このドアの下はカビ防止のために毎日拭いてくださいとはお伝えしていますが、中の壁まで拭き上げるという方には初めてお会いしました。おかげでレッドシダーは底光りしていました!


もちろん扉もこの通り!引渡しの時と全く同じ状態を保っています。

実のところ、これはリオタデザインあるあるみたいなもので、うちの建て主さんはこのような方が多くいらっしゃいます。本当に家に愛着を持って、隅々まで慈しむように暮らしてくださっているんですね。こういう姿を見ると、嫁に出した娘が幸せになっている姿を見るようで本当に嬉しくなります。(私には娘はいませんが…)

Iさん、これからも愛着を持って暮らしてください!


この時期二つの大きな環境住宅系シンポジウムをコンプリート。

建築知識ビルダーズ主催の「日本エコハウス大賞」と、東京ガス主催の「住まいの環境デザインアワード」。うちは過去、後者の環境デザインアワードでは「DONUT」で優秀賞を頂いたことがある。10年以上続く環境デザインアワードに対し、エコハウス大賞はやや後発のアワードになる。

昨今の環境指向型住宅への興味から、先週はエコハウス大賞シンポジウムへ、そして昨日は後者の環境デザインアワードの受賞者シンポジウムへと足を運んで来た。


エコハウス大賞は工務店系の人、環境デザインアワードは建築家系の人という棲み分け。同じ会場と思えないくらい空気の温度が違う。でも両方参加して良く分かった。これ絶対両方のシンポジウムを聴くべき。どっちが正しいとか間違ってるというのもない。両方正しい。

性能を定量化することも大事。でも、高性能住宅作ってるということで、自己満足しちゃってる人も多い気がする。建築家住宅は悪だって思ってません?だって温熱は正義ですから。

一方で単体の断熱性能やパッシブ的設計手法だけでなく、もっと大局の住まい手の嗜好や街並みのストーリーに寄り添う思想も大事。でも、饒舌に歯切れ良く説明することで、自己満足しちゃってる人も多い気がする。工務店住宅はダサいって思ってません?だって高尚は正義ですから。

住宅にはどっちも大事。建築にはどっちも必要。

今回環境デザインアワードシンポジウムのファシリテーターを務めたのは、日本エコハウス大賞でも進行を務めた建築知識ビルダーズの木藤編集長。木藤さんが、“建築家の祭典”に乗り込んで行ったのは今回意味があったと思う。何より建築家の審査員に一生懸命食らいついていたのが良かった。(木藤さん、グッジョブ!)

同じ「環境」語ってるのに、全く交わらないこのパラレルワールド。でもこの交点こそに絶対次の住宅があると思った。すごく勇気づけられた。

[補足]
建築家住宅=寒い、ではないですよ。意識高い方もたくさんいらっしゃいます!そして、工務店住宅=デザインいまいち、でもないですよ。最近はそこらの設計事務所より優れた設計をする工務店もいっぱいあります!じゃあどんな住宅が理想か?って考えたら、もう皆さんわかりますよね。

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