我が事務所も昨日ようやく仕事納めをしました。

今年の後半は特に忙しかったのですが、12月初旬でピークを迎えてからは調整業務が多く、暮れは少し安らかに終えられるかなと思っていたのですが、やはりダメでした。仕事納め当日は結局掃除もできず、納会ギリギリまでスタッフと打合せという有様、、。

そんな中、毎年恒例の納会にはOBスタッフや、お世話になっている出版社エクスナレッジからも西山さん、上野さんも駆けつけて下さいました。OBスタッフらの活躍や近況を聞くのは、私にとって何よりの楽しみです。皆それなりに社会に揉まれて活躍を続けてくれているようです。

皆さま、お疲れさまでした!
地方出身のスタッフは今頃帰省の途についていることと思います。どうか郷里でゆっくりしてください。年明けからまたばりばり働きましょう。


我が事務所の初代スタッフである二宮一平くんが、郷里愛媛で改修設計に携わった「少彦名(すくなひこな)神社参籠殿」が、アジアユネスコ文化遺産の受賞を受けたとのこと。国内の建物では「赤レンガ倉庫」「大多喜町庁舎」に続く3例目だそうです。

アジアユネスコ文化遺産
http://www.unescobkk.org/culture/heritage/awards/previous/2016/

二宮は私が独立後間もない時期に、文字通り”無給”で事務所の黎明期を支えてくれたスタッフでした。愛媛県八幡浜市にある松村正恒氏設計の木造校舎・日土小学校が彼の母校で、自身日土小学校の保存運動にも地元建築家として関わってきました。

少彦名神社は清水寺と同じく、「懸け造り」と呼ばれる伝統的構造様式で作られています。改修設計は経験ある年配の設計者もいたそうですが、あえて地元では若い二宮が指名されたそうで、曰く若い世代に技術を繫ぐためと、「若い人が困っていたらみんな協力してくれるだろうから」だったとか。

資金集めも難航したようで、彼自身この仕事ではほぼ無報酬だとか。いまだに”無給”でも明るく笑い飛ばすところが彼らしい。

首都圏と違い、地方では建築家が建築家として生きていくのは至難の業と聞きます。その中で彼は人づての仕事を地道に丁寧にこなしながら、地元の建築のためにローカル・アーキテクトとしての使命を果たしていると思うと、私は彼を誇らしく思えるのです。


リオタデザインも明日から夏休みに入ります。夏休み前恒例の暑気払いをOBスタッフも含めて行いました。

リオタデザインを卒業したスタッフも年々増えるわけですが、そのスタッフたちが皆独立してそれぞれに活動のフィールドを広げてくれているということ。これが何より私にとって嬉しいことです。

今日はそんなOBたちの近況を聞きつつ、それぞれの在籍時代の思い出話に花が咲きました。現役スタッフ達もきっと刺激を受けたことと思います。

いやぁ、本当に楽しかった!皆さん半期お疲れさまでした。英気を養って後半戦もバリバリいきましょう!


16. 07 / 06

配管女子



新人スタッフにとって、最初の担当案件はとにかく大変。これまでなんとなく見たことはあっても、それを図面にするとなるとかなりの確率で頭が真っ白になるものだ。

専門用語はもとより、これってどうやって固定するんだろう?これってどうやって作るんだろう?この隙間って配管通るのかなあ?日々試練の連続である。

結局現場を一通り経験すると、つまらない納まりにあんなに悩んでいたのがばかばかしくなるくらい、現場はこともなげに納めてくれるものだということがわかる。ただ、悩んだ分だけ本人にはスポンジのように吸収される。最初からお任せで放り投げていては成長はないのだ。

そんな試練の真っ只中にある我が事務所の新人スタッフ。今日は自ら他の現場への同行を志願してきた。どうやら設備図を描きながら、見たことも触ったこともない設備配管にイメージが追いつかず困惑しているようだ。昨日も私に言われた「防音ラッキング」の意味が理解できなかったらしい。

現場に着いて、まず目にした「防音ラッキング」に早くもテンションMAX。これかー!何枚も写真を撮り、憧れのイケメン俳優に遭遇したかのような喜びようである。

配管女子。今どき女子のあたらしいトレンドかもしれない。


以前このブログにも、新卒の新しいスタッフが4月より加わる旨を書きました。砂庭陽子さんといいます。今月より正式スタッフとなり、既にバリバリと仕事をしてくれています。

砂庭さんはリオタデザインでは久しぶりの新卒採用となります。この間まで学生だった子を採用するということは、設計事務所という専門性の高い職場にとってはリスクになりうるわけですが、経験や先入観を持たない分だけ柔軟に吸収してくれるという良さもあります。

しかも彼女は若い!年齢は私の歳のちょうど半分ということで、これまた感慨深いのですが、私もつい彼女のように大学を出たての頃のことを思い出してしまいます。


私が大学を出て設計事務所に入社した時代は、まだ図面は手描きの時代で、A1サイズの大きなトレーシングペーパーに先輩方が何枚も何枚も図面を描いていました。

CADと違って図面の原図は世界に一つしかありませんから、これを無くしたり汚してしまえば一巻の終わり。そのため、原図管理はそれはもう厳重に行われていました。今では事務所でもデスクでお弁当を食べる者もいますが、当時は図面の上で物を食べようものなら、それはもうこっぴどく叱られたものです。

この時に図面表現や線の濃淡について学びました。

図面は情報としては”ただの線”であるにも関わらず、エンピツの筆圧を自在に使い分けることによって、伝えたい情報を相手に的確に伝えることができます。特に外壁の輪郭線や、地盤面などは「親の敵を討つように引け!」とは良く言われたことです。

カランダッシュのホルダーに、芯はUNIのB。これ一本ですべての線を描き分けるのがその事務所の流儀でした。所長や先輩の描く線はそれはそれは美しく、格の違いをまざまざと見せつけられたものです。

今ではうちの事務所もすべてCADによる作図ですが、その経験が下敷きとなり、リオタデザインでは独自レイヤーによる作図法を開拓し、今に受け継がれています。企業秘なので多くは書きませんが、とにかく新人は、このレイヤーの使い分けを徹底的に叩き込まれるところから始まります。

私はどんな細かなレイヤーの違いもすべて見分ける自信があります。文字を書く位置、引出線にもすべてに流儀があります。図面情報は間違っていなくても、図面表現が疎かであると私が判断すれば、延々と描き直しをさせられることになります。

図面はすべてのコミュニケーションの基となります。図面がすべて。大学では評価が模型重視となり、図面をろくに描けない学生が増えてきました。私に言わせれば話になりません。我々が命よりも大切にしなくてはいけないのが図面なのです。


新人の砂庭さんは、毎日毎日私に怒られています。
私は新人だからと言って容赦をしません。なぜなら、ここは学校ではないからです。しかしわずか一ヶ月ですが、砂庭さんは新卒のスタッフとしては極めて優秀な人材であることがよくわかりました。

リオタデザインにようこそ!
これからも一緒に事務所を盛り上げてゆきましょう。

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